Camino Portuguès da Coata
ポルトからサンティアゴへ
ポルトガルの先端、サン・ヴィンセンテ岬からスタートした巡礼はリスボン、コインブラを経てポルトに至りました。
2017. 4. 28. Etapa 33, Porto – Pavoa Verzim 31,4km (Matosinhos. 25,8km)
ポルトからサンティアゴに向かう道は、セントラル・ルートを外れ、ポルトガル海岸の道、Camino Portuguès da Coataを行きました。このルートは、Tui もしくはRedondelaでセントラル・ルートと合流します。近年このルートも巡礼者が増し巡礼路も宿泊施設も整っています。巡礼路は、ポルトの町を西に横断し海沿いに出ます、そして海を左手に北上します。途中内陸部にも入りますが、道しるべや矢印はちゃんとあります。またポルトからは、地下鉄か500番のバスで約12km先のマトジーニョスまで行き、そこから巡礼を始めることもできます。バスは海岸線を走ります。
今日はVila do Condeまでの予定でしたが、さらに3,9km先のPavoa Verzimまで歩きました。この町には大きなビーチやカジノがあり、夏はかなり混みそうです。ドナティーヴォのアルベルゲがあり、この日泊まったのは5人だけでした。
2017. 4. 29. Etapa 34, Pavoa Verzim – Marinhas 24,2km
同行の2人は、昨年春セントラル・ルートを歩きました。その巡礼は18日間も雨が続いたそうですが、今年はすでに1カ月以上好天が続いています。2015年彼らとプラタを歩いた時は、45日間晴れ続きでした。彼らはセントラル・ルートより絶対この海沿いのルートが良いそうです。
Marinhasに唯ある赤十字のアルベルゲ、村に入ってすぐにあるオフィスでチェックインして少し離れたアルベルゲに行きます。寄付制です。設備はそれほどでもありませんが、赤十字だけあって清潔、消毒剤がたくさんありました。そして夕方にはこんなに多くの巡礼者がいたのかと驚くほど満員。ポルトからは巡礼者が増すのは予想していましたが、この道でもわずかな巡礼者にしか出会いませんでした。
2017. 4. 30. Etapa 35, Marinhas – Carreço 31,1km
Marinhasからの一般的な行程は、21,3km先の Viana do Castelo、そこから道は海沿いか内陸部が選択できます。私達は内陸部を進み約10km先にある村まで行きました。そのせいか昨日アルベルゲで出会った大勢の巡礼者達は誰もいませんでした。村に1軒だけあるアルベルゲCasa do Sardao は新しく快適ですが村には店も何もありません。しかし、ここでもオスピタレロのお兄さんがスーパーまで車で連れて行ってくれました。
遠くにViana do Castelo、町へと続く橋の上は強風で吹き飛ばされそうでした
2017. 5. 1. Etapa 35, Carreço – A Guarda 21,4km
内陸部の道は古い巡礼路を感じさせる美しい風景が続いていました。そしてAncoraの町で海岸線からの道とひとつになります。ポルトガルの最後の町Caminhaからスペイン側へフェリーが出ていますが、国境の川沿いを歩いてTuiへも向かえます。私達はフェリーでスペイン側の A Guarda へ渡るルートを選択しました、がしかし、信じられないことですがフェリーは毎週月曜休み。そして今日、5月1日はメーデーで、あろうことにも月曜日。でもスペインへ渡る方法はあります、漁師の舟を使います。Caminhaから海岸線を戻るか、もしくは町の4kmほど手前、巡礼路が鉄道のトンネルをくぐるのを無視して海沿いを進みます。突き当たりのバルの左脇を通り松林を抜けるとすぐに漁師舟の船着場があります。電話予約も可能です。舟は国境の河口の最も狭い処を渡ります。スペイン側は砂浜着です。ひとり5€でした。フェリーはポルトガル発の始発が午前9時、時差はスペインについたら1時間、時計を進めます。
A Guardaでは、Arbergue de Peregrinos に泊まりました。
2017. 5. 2. Etapa 37, A Guarda – Baiona 30,7km
巡礼路はスペインに入りました。ここからバイオーナBaionaまでの道の半分以上は海岸線の国道を歩きます。そしてSilleiro の灯台の少し手前から左手に山をひとつ越えます。越えればBaionaまでは下り坂です。Baionaにはパラドールはありますが、アルベルゲはありません。他のパラドールより宿泊料が安いらしいです。私達が泊まったのは海沿いの安ホテル。
2017. 5. 3. Etapa 37, Baiona – Vigo 25,9km
Baionaからは5km先のRamallosaで内陸部に入ることができますが、私達は今日も突然の決定から海側の道を行きました。途中から川沿いを右に折れ、木陰の遊歩道をVigoに向かって歩きました。ヴィーゴへは他にもいくつかの道があります。セントラル・ルートはさらに東を通っています。
昇る朝日
2017. 5. 4. Etapa 39, Vigo – Arcade 22,7km
朝、ホステルからVigoのオールド・タウンまで行き、Redondelaに向かいます。巡礼路はヴィーゴ・アルタを通りますが、カテドラルや港のあるオールド・タウンへ下ることもできます。再び巡礼路に戻れば、景色の良い高台、緑の自然の中を通ります。ポルトガルの海岸道はレドンデラでポルトガルの道のセントラル・ルートと合流するので巡礼者が急増します。私達はその7km先のArcadeまで歩きました。Arcadeには2軒アルベルゲがあります。
2017. 5. 5. Etapa 40, Arcade – Pontevedra 13,2km
サグレスをスタートしてから40日目。明日の行程を考慮して、ポンテヴェドラまで13,2kmを歩きます。アルベルゲは町に入りすぐにありますが、町の中心街のホステルに泊まりました。
2017. 5. 6. Etapa 41, Pontevedra – Armenteira 21km
今日のの行程からポルトガルの道のヴァリエーションのひとつ、Camino Espiritual 、スピリチュアルの道を歩きます。下の地図の道です。点線はメインルート。
ポンテヴェドラからポルトガルの道を約3kmほど行くと、Camino Espiritual、スピリチュアルの道との分岐点があります。この行程は3日間、うまく川船に乗り継げば2日でPadronまで行けます。分岐点にはキロ数を示した大きな案内表示がありますが、まだこの道を選ぶ巡礼者は多くはいないようです。
アルメンテイラの村には修道院とバル、レストランがあるだけ、朝はバルも空いてないのでアルベルゲで簡単な朝食は準備してくれましたが、必要な物があれば親切なオスピタレラが買い出しに行ってくれるそうです。ここで明日はのVillanova de Aurosaからの船の情報が聞けます。満潮時間により出航時間が毎日変わります。午後に出る日はその日のうちにPonteceseres、Padronへ行くのも可能です。
2017. 5. 7. Etapa 42, Armenteira – Vilanova de Aurosa 24km
アルメンテイラからの下り道は、Ruta da Pedra y da Auga、石と水の道と呼ばれる渓流沿いに石造りの水車小屋が残る緑の美しい道を行きます。そして村々を抜け再び海辺に出ます。Vilanova de Aurosaには体育館の中にArbergue de Peregrinosがあります。
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2017. 5. 8. Etapa 43, Vilanova de Aurosa – Pontecesures 28km, – A Picarana Cruce 12km
ここからPontecesuresまではサンティアゴ巡礼路で唯一、川を船で遡ります。聖人サンティアゴの亡骸をこの川を船で運んだと伝わる古い水の巡礼路です。川沿いに28km歩いて行くことも可能です。乗船券はアルベルゲ、乗船時にオスピタレロ、エミリオから購入しますが19€と高い。この日の出航予定時間は午後1時頃、アルメンテイラから来る巡礼者達を待って更に遅れる。美しい風景を眺めながら船は1時間ほどでPontecesuresに着きます。
2017. 5. 9. Etapa 44, Picarana Cruce – Santiago de Compostela 16,1km
サグレスをスタートしてから44日目、リスボンからは28日、ポルトガルを縦断しガリシアを北上し、長い巡礼の終着地、サンティアゴ・デ・コンポステラに到着しました。早々に向かったペレグリーノ・オフィスは5月初めのせいか巡礼者もわずか、それほど待つこともなく、コンポステラと距離証明書を作ってもらいました。Cabo de Sāo Vicenteからの距離は、だいたいね〜と1030km。
修復も4年目のカテドラル、完成は早くて次回の聖年2021年かなぁ…
この長い巡礼はまだ終わりません。明日から、ムシアそしてフィステーラに向かいます。
フィステーラへにつづく
ネコトホ付録資料
2017年の巡礼の旅は、Rota Vicentina から始まりCamino Portuguès 、Camino Portuguès da Coata そしてFisterraまでを歩きました。下記の行程表は実際に歩いた距離を携帯のアプリで実測したものです、なおブログの距離はガイドブックをもとにしました。点線は水路です。
Camini de Santiago の巡礼路のひとつCamino Portuguès を、2017年3月終わりにポルトガル南端の岬、Cabo Sāo Vicenteから歩き始めて44日。無事にサンティアゴ・デコンポステラに到着した翌日、ムシア、フィステーラへと巡礼を続けました。
2017. 5. 10. Etapa 45, Santiago de Compostela – Vilaserio 34km
朝早いサンティアゴを西に向かい歩き始めます。この道を最後に歩いたのは2013年、始めてフランス人の道を歩いた時でした。その後は毎回バスで、ムシアかフィステーラに行っていましたが再び歩くことができました。この週末の天気予報はガリシア天気、雨。曇りのち時々晴れ、そして雨。昨年イギリス人の道を歩いた時もガリシア天気でしたが、風景が湿っとりして、土の匂い、緑も色濃く鮮やかになりより自然を感じます。
懐かしく記憶に残っている道もあれば、新しい発見もありました。
2017. 5. 11. Etapa 46, Vilaserio – Dumbria 32km
2017. 5. 12. Etapa 47, Dumbria – Muxia 23,6km
Dumbriaからムシアに向かいます、ムシアは今回の巡礼で一番北の町、一番北の海です。
2017. 5. 13. Etapa 48, Muxia – Fisterra 32km
サグレスからポルトガルを縦断し、ガリシアを北上した長い巡礼の旅。今日が最後の行程です。毎日歩き続け月日はあっという間に過ぎてしまいました。フィステーラの海で巡礼の旅は終わります。
2017年のサンティアゴ巡礼の旅が終わりました。ポルトガル先端の岬からブルーの大西洋を眺めながら歩いた海の巡礼路、いつかまた戻って来たい道です。